義務教育現場での不織布マスク着用徹底のお願い
令和3年9月10日
北村山地区各市町長 殿
北村山地区各教育長 殿
北村山地区各小中学校長 殿
(一社)北村山地区医師会
会長 八鍬 直
義務教育現場での不織布マスク着用徹底のお願い
新型コロナウイルス感
染症は、昨年1月16日に日本国内で第一例目の感染者が確認されて以来、今日に至るまで、感染の拡大と縮小を繰り返し、いまだに収束する兆しが見えておりません。特にデルタ変異株の出現とともに10代以下の若年層にも感染が拡がり、教育の現場での感染防止が、これまで以上に重要視されるようになりました。そして今、子供から家族へ、家族から地域全体へと感染が拡大することを、可能な限り防止することが必要とされております。
教育の現場では、「三密の回避」、「手指消毒」、「換気の徹底」、「マスクの着用」等、これまでも感染対策に努力して来られたことと存じます。中でも「マスクの着用」は最も重視すべき感染対策です。「不織布マスク」は正しい着用をすれば、医療用のN95マスクに匹敵するウイルス防御能力を持つとされております。児童・生徒の大半は不織布マスクを着用しているようですが、布マスクやウレタンマスクをしている姿が散見されるのが現状です。布マスクは不織布マスクに比べ防御能力が著しく落ち、ウレタンマスクのそれはほぼゼロ近いとの実験結果もあります(下図参照)。しかし「不織布マスク着用の徹底」には「家庭の事情」も絡むため、教育の現場ではなかなか踏み込みにくいものと思われます。
そこでこの度、北村山地区医師会では当地区内の各小中学校に不織布マスクをお送りさせて頂くことにいたしました。各校ともマスクを充分に備えておられると存じますが、これを機に「医師会からのお願い」との理由で、布マスクやウレタンマスクを着用していたり、不織布マスクを破損した児童・生徒に、各教室で不織布マスクを着用させて頂きたいと存じます。そしてお手数とは存じますが、この地域の感染拡大防止のための「不織布マスク着用の徹底」にお役立て頂けたら幸いです。
(図) 西村秀一氏 国立病院機構仙台医療センターウイルセンター長
山形新聞掲載記事(2021年9月19日)